やっとだけど新作を書き出すことができた 物語が落ちてくるとき


    世の中には小説を書こうなんていう酔狂はそんなにいないだろう。だから物語を書く前に、どんなことを考えたり、なにをしてるのかはきっと想像もつかないと思う。まぁ、ぼくの場合はかなり特殊かもしれないけど、じつは一昨日から突然、新しい原稿を書きはじめたので、それについて、ちょっと書いてみよう。

    これはあちこちで何度も書いているんだけど、ぼくが小説を書くスタイルというのはちょっと変わっているかもしれない。まず頭の中に小説世界を創りだして、そこに登場人物を放り込んでやる。ぼくの中のなにかが書くための準備ができていると、その登場人物たちが勝手に動き回ったり、喋ったりしてくれる。ぼくはそれをただ原稿に落とし込んでいくだけといってもいいだろう。
    ぼくなりの言葉使いや、好みの単語や漢字で文章にしていくわけだ。

    その一昨日になにが起こったのかというと、文字通り降りてきたわけだ。その人物の行動が。
    これだけだとよく解らないよね。いま、書いている小説は「ものがたり屋 参」の第二十一話だ。このシリーズはもう一年以上書いていて、すっかり毎日のルーティンになっている。それを書いているいるときに、ふっと新しい物語を書きはじめたくなり、ファイルを開いて、タイトルを書いて、冒頭部分を書き出してしまったのだ。突発的といえばこれほど突発的なことはない。
    ただこれには前兆があったわけだ。

    そもそものはじめは今年の二月の中頃だ。そろそろ新しい小説を書きたいなぁと思いはじめて、つらつらと考えているうちに、まずキャラクタの名前だけを決めておいた。2 月 22 日のことだ。
    しかし、それでは書き出すことができなかった。物語世界を頭の中に構築することができていなかったからだ。
    ところがこれが動き出したのが、9 月 22 日のこと。ぼくはほぼ毎日写真を撮って、公開していい写真は「ふらっと逗子」というアプリで公開しているんだが、この日の写真に「彼女が見た海」というタイトルをつけた。このフレーズが頭に刻み込まれたようだ。

    そして 9 月 27 日のこと。買い物帰りにふっと名前が浮かんできた。2 月に思いついた名前とはまったく別で、女性の名前だった。
    気がつくとこれがきっと知らない間に頭の中で膨らんで、パチンと弾けたのが 9 月 28 日。「ものがたり屋」の原稿を書いている最中だった。
    発作的といえばこれほど発作的なことはない。でも、ぼくが小説を書くときにままあることだ。

    原稿の新しいファイルを開いて、タイトルを「彼女が見た海」と書いて、さらに冒頭部分を書き出した。
    さらに続きがある。この世界を補完するためのキーポイントになる店が必要だったんだが、28 日に海へ散歩にいったときに、イメージ通りの店を逗子海岸に沿って走る国道脇に見つけた。閉店中の店だったけど、思わず写真を撮りまくってしまった。
    こうなるとあとはこの物語世界の中で登場人物が動き回って喋ることを、ぼくはただ書いていくだけだ。

    この作品はたぶん「ロングボーダーの憂鬱」と同じような短編連作になると思う。こればかりは、いま着手した原稿を書いていくうちにはっきりするだろう。
    ということで、毎日午前中に「ものがたり屋」と「彼女が見た海」を書いていくことになる。
    さてと、どんな小説になるかな。

    ちなみに写真はこの「彼女が見た海」の冒頭部分そのままをイメージさせるものだ。とても気に入っている写真で、もしかしたら、そもそものはじまりがこの写真を撮ったことなのかもしれななぁ。これは去年の 7 月 14 日撮っているんだよね。
    まぁ、物語世界ができあがるまでには、やはり長い時間がかかるってことなのかもね。


    

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