「腸をなくした男」癌サバイバーのぼくだからできることってなんだろう ?


    子どもの頃、兄のように慕っていた従兄弟がいた。彼は癌が見つかって、しかしすぐにそのまま他界してしまった。人の命というものはまことに判らないものだ。
    ぼくは癌が見つかり手術してからかれこれ二年と五ヶ月になるが、いまだに癌サバイバーとして日々過ごしている。
    いまや癌はふたりにひとりが罹るともいわれている。なぜこんなに増えたのかはいろいろな理由があるのだろう。しかし、まさかこのぼくが癌になってしまうとは、まったく予想していなかった。しかも、オストメイトだもんなぁ。

    癌が見つかってから藻掻きながら生きた 560 日については「腸をなくした男 ─目覚めたら人工肛門になったぼくが、 うんちにまみれながらもがいて、 首を吊るまでの五六〇日間─」というタイトルで一冊にまとめて Kindle 版を販売しているので、そのドタバタぶりは、ぜひお読みいただきたい。おかげさまでダウンメロード数はすでに 1,100 を超えている。
    癌に罹患するとはどういうことなのか、手術ってどんな感じなのか、抗癌剤治療はどうなのか、そしてオストメイトとしての毎日はどんなものなのかをひとりでも多くの人に知ってもらいたいという気持ちでまとめた一冊だ。ドキュメンタリーとしてはとても読みやすいものになっているはずだ。

    はからずもいまだに生きながらえているぼくなんだが、こうやって二年以上も生きていると、もしかしてぼくにはこの癌に罹患して、癌サバイバーとして、またオストメイトとして生きていることになにか意味があるんじゃないかという思いに駆られるのもまた正直なところだ。
    ぼくだからできること、ということで、まず一冊の本をまとめてみた。

    では、つぎにできることはなんだろう ?
    このところ、というか本を出してからといった方がいいのかな、このことを真剣に考えるようになった。ぼくにできることってなんだろうと。しかも、できたらだれかの手助けになることがあれば、ぼくの力なんてほんとうに微力かもしれないけど、しかぼくにしかできないこともあるんじゃないだろうか。
そんなことを考えはじめている。

    考えてはいるが、じゃ具体的にそれはなんなのかということについて皆目見当がつかない状態であることも、また確かなことなんだよねえ。
    癌サバイバーだから、オストメイトだから、いまのぼくにできること。
    もうあとふつかで今年も終わってしまうけど、来年はなにかひとつでいいからぼくにできることを見つけて実行できるようにしたい。
そんなことを考えている今日この頃なのだ。

    もしなにか提案や意見があれば、ぜひぼくに教えてもらいたい。
    ほら、ぼく自身には解らないけど、ほかの視点でなら解ることってよくあるでしょ。だから忌憚のない意見があればぜひお願いした。
    いや、これはマジだよ。
    さて、来年はどんな一年になるんだろう。そんなことが考えられることも、また幸せなことなんだよね。それを噛みしめて、ぼくはこれから生きていく。



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