不味さっていったいなに ? ここまで味覚が破壊されるとは ぼくも癌でした


    せっせと薬を口内炎の該当箇所に塗っているということもあるんだろう。
    ようやく落ち着きはじめている。とはいえ、まだ口の中はとても敏感な状態ではある。ただ、水を飲んでもそこまで沁みることはなくなったし、多少は咀嚼もできるようになってきた。
    ということで、なんとか「もの」が食べられるようになりそうだった。
    昨日も blog に書いたけど、まずはかき玉スープを試して、つぎにたまご粥へとステップアップした。

    ここでちょっと方向は違うんだが、飲み物にチャレンジしてみることにした。というのも、いつまでも水しか飲めないのもいかがなものかと思ったからだ。ペットボトルのお茶が沁みて飲めないというのはさすがに歓迎すべきことではない。
    昨日、紅茶にチャレンジしてみた。いつものようにティーバッグで紅茶を淹れてひと口飲んでみた。
    これがね、なんともなかったのよ。沁みることもなくちゃんと飲めた。どうやら飲み物としては水以外もこれでいけそうだ。
    つぎは食べ物をチャレンジしてみることにした。

    お粥を食べながら多少なら咀嚼できそうだったので、ここはひとつ、比較的咀嚼の少ない食べ物にチャレンジ。ということで、天そばどん兵衛を食べてみた。
    なんかカップ麺なんて食べること自体、久しぶりなんだけど、たまたま買い置きがあったのでさっそくお昼に作ってみた。

    ちょっと恐る恐るなんだけどね、口に入れてみた。
    いや〜、咀嚼してもそこまで痛くない。だけど、すご〜く不味い。いや、もう滅茶不味い。世の中にこんな不味いものがあったのかと思えるほど不味い。
    どん兵衛だよ。ふつうの状態なら、そんなことは感じるはずがない。みんなもその味はよく判っていると思う。
    これがたとえば、ぼくがてきとうに調理した食べ物だったら、ぼくの腕がおかしいということはあるかもしれないけど、そうじゃない。お湯を注いで、三分待って、スープを入れて、天ぷらを乗っけるだけ。ふつうならこれで、あとのせサクサクで食べられるはずだ。
    だのにもの凄く不味いのだ。
    なんとか蕎麦は食べきったけど、最後は拷問かと思えるほど酷かった。やれやれ。

    味蕾が感じ取る味は「甘い」「酸っぱい」「苦い」「塩辛い」「うまい」だけらしい。
    でもこの不味さはそのどれにも該当しない。舌が、というか味蕾が不味さを感じるというのはどういうことなんだろう。
    どうも解らない。
    でも、いまのぼくには食べることが拷問に近いということはよく解った。いや、決して大袈裟ではない。そのあと、夜には甘口のレトルトのカレーを食べてみたのだ。主治医の先生に話したら呆れられたけど、これもまたまた不味かった。もうどうしようもなく不味い。しかも、カレーの味なんかさっぱりしない。どういうこと ?

    チャレンジついでに今日のお昼に冷凍のラーメンを食べてみた。
    よくもまぁ次から次へとチャレンジするものだと、自分でもやや呆れているんだが、しかし食べるということはとても大切なことなのだ。とくに癌サバイバーのぼくにとっては、ある意味死活問題でもある。なによりも食べて体重をきちんと維持することも必要だからだ。
    で、ラーメンだけどこれがまた不味いんだなぁ。乗っていたほうれん草はなんだかとても雑草臭かったし、薄っぺらな焼豚があったんだけど、これがなんだか獣臭くって一瞬顔を顰めてしまったほど。ふむ〜。

    いまのぼくがそれなりになんとか食べられるのはかき玉スープとたまご粥だけ。
    いや、食生活のすべでがこれじゃあまりにも哀しすぎる。

    ということで、しばらくは納得して食べられるものを見つけるチャレンジをしていくことになる。
    さて、今夜はどうしようか。でもなぁ、どうせ不味いんだろなぁ。
    なんだかこの探求を続けていくと「不味さ」の本質に迫れるかもしれないけど、それがぼくの望みじゃないんだよねぇ。やれやれ。

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