父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 読書メモ


 今年の 24 冊目。ヤニス・バルファキス 著、関 美和 訳「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」読了。

 なんだか予想以上に間が開いてしまった。というのも、ぼくは仕事に出かける電車の中でしか、基本的には読書をしないからだ。
 もっとも生活のパターンが変わってくれれば自宅にいるときに読書の時間を設けることについてはやぶさかではない。いや、毎日が夏休みになってくれればもっともっと読書に溺れることだろう。

 それはともかく本屋の平積みからついこの本を選んでしまった。ほんとうは別の本を買うつもりだったんだが、まぁ、なんとなくぼくのアンテナが働いたわけだからこれでいいかとは思っている。
 経済の話だ。経済危機のときにギリシアの財務大臣を務めた著者が、娘に「経済」というものを説明するという体裁になっている。
 よくよく考えると、ぼくは「経済」というものを学問的に指向したことがなく、お金の話からは避けていたような気がする。
 まぁ、だからいまのぼくがあるんだが。それはあまりいい意味ではないんだけどね。

 それはともかくこの本を読んでまず抱いた思いが「経済」というものについては、やはりきちんと学問的に学んでおいた方がよかったなということだ。
 最初の章でも説明されているけれど「なぜ、アボリジニがイギリスを侵略しなかったのか? 」という話題でそもそもの「経済」とはなにかを教えてくれる。「経済」が生まれたのは農耕による余剰が生まれたからだ。ここからすべてがスタートしている。
 そう、アボリジニは「余剰」を必要としなかったためにそこに経済が生まれることがなかったのだ。

 この「余剰」からはじまり資本主義とはなにかという全体像を懇切丁寧に教えてくれる。
「経済」とはなにかを知るための教科書としてはまことに格好な一冊といっていいだろう。

 個人的には資本主義についてなによりも解りやすかったのが、七章で書かれてているドイツの捕虜収容所での話だ。経済学者のラドフォードがその体験を経済学の視点で書いたエピソードが元になっている。
 これがとても解りやすい話になっていて、通貨とはどういう存在なのかということを的確に教えてくれる。

 まぁ、しかし「経済」というものが、生活の中でなにかを売ったり買ったりするなんて単純なものではないことが、よく解った。
 いままでに学んでいなかったさまざまな分野についてもこうやって本を通じて勉強することが、いまのぼくには必要なんだなということを教えてくれた一冊といっていいだろう。
 なにしろ「経済」というものが解らなければ、いまの世界を理解するなんてことは到底無理だからだ。
 だってこの「経済」でこの世界は動いているんだもの。


One Reply to “父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。 読書メモ”

  1. […] 不思議な存在だよね。     去年、読んだ「父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい経済の話。」に書いてあったんだが、第二次世界大戦中のドイツ […]

コメントを残す