すいません、ほぼ日の経営。 ちょっぴり悔しいなぁ 読書メモ


 今年の 3 冊目。川島 蓉子、糸井 重里 著「すいません、ほぼ日の経営。」読了。

 去年の 11 月中旬から読みはじめて、やっと読み終えた。といっても、買ってすぐに半分ほど読んで、しばらくは外出用のリュックに入ったままになっていて、今年になって勢いがついたその余波で読み終えた。
 といっても読むのに苦労する本ではない。むしろさくさくと読み進めていけるはずだ。ただ、ぼくのそのときの生活パターンが読書に向いていなかったということだ。

 糸井重里氏のことを知らない人はたぶんいないはずだ。
 コピーライターとして一世を風靡したし、というか、むしろ彼が活躍したからコピーライターという職業が脚光を浴びたといってもいいだろう。
 そんな彼が「ほぼ日刊イトイ新聞」をはじめて、それがそのままいまのほぼ日になっている。ちょうどインターネットが広まりはじめた頃だ。

 この本では糸井氏が語り、それを川島氏が一冊にまとめ上げている。
 彼の仕事に対する考え方、会社に対する考え方、ほぼ日という会社のことなどが手に取るように解る。
 株式会社東京糸井重里事務所から株式会社ほぼ日に社名が変わり、そして株式市場に上場したそんな経緯もそのまま書かれている。

 凄いなと思うのは、糸井重里が、自分の言葉でいろいろなことをしっかりと考え抜いて、その結果としていまのほぼ日があり、そしていまの糸井重里があるということだ。
 もちろんコピーライターだったということもあり、彼が自分の言葉というものをとても大切にしていることは解るんだが、たとえば常識だとか人のアドバイスといったものを受け入れるのではなく、あくまでも「自分の言葉」で「自分で考え」ぬいてものごとを決めている。
 書いてしまうととても簡単だけど、しかしこれを実行するのはとても難しい。
 上場についても 10 年ほど考えたという。それだけ粘り強く、自分の言葉で考え抜くというのは、もちろんだけどぼくにはできなかったし、いまもできるとは言い切れない。
 ただ、これを機会にもっともっと「考え抜く」ことをやっていきたいと思う。

 ちょっぴり悔しいとタイトルに書いたのは、ぼくも同じコピーライターという職業から出発しているからだ。もちろん、彼の方が先輩だし、知名度だって天と地ほどの差がある。
 そんなことではなくて、ぼくがコピーライターとして仕事をはじめたときに、もっともっと彼に憧れて、彼を追いかけてもよかったんじゃないか、とこの本を読んで思ってしまったからだ。
 彼が「ほぼ日刊イトイ新聞」をはじめた頃、ぼくも仕事のこれからのことを模索していた。ただ、彼は彼の答えをきちんと導きだし、ぼくはそのまま答えを得ることなく、ただ彷徨い続けてしまった。
 いまもまだ彷徨ったままなのかもしれない。やれやれ。

 それにしてもコピーライターとしての糸井重里も凄かったけど、社長として、経営者としての糸井重里も素晴らしいということがこの本を通じて伝わってくる。
 いまからでも遅くないかもしれないな、彼に憧れるのも。

 そうそう、巻末の糸井重里が書いている「あとがきにかえて」も抜群におもしろいので、もしよければ本屋で立ち読みしてから購入を検討してもいいかもしれない。
 いや、これを読んだら買いたくなるよ、絶対に。

 

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