オストメイトメモ JR 新宿駅多機能化粧室 ぼくも癌でした


 そんなに細かな性格ではないと思っているんだが、トイレにはちょっとしたこだわりが元々あった。
 といっても外出先で用を足すときには可能な限りシャワートイレを利用するようにしていたというぐらいだ。
 いつから自宅のトイレがシャワートイレになったのかもうすっかり記憶にないんだが、ともかく自宅でお尻を洗うようになってからは、外でも洗いたいと思うのが普通ではないだろうか。
 ということで外出先で用を足すときにはなるべく駅の公衆トイレではなく、たとえば駅ビルのトイレだったり、あるいはデパートなどシャワートイレがある場所を利用するようにしていた。
 だって JR 逗子駅なんて、いまだに和式のドッポントイレがあったりするのだ。いや、もう平成が終わろうとしているのになんということだろう。

 ところが、だ。そう、ところがオストメイトになってからはお尻を洗う必要が基本的にはなくなった。
 なにしろ排泄物は造設した人工肛門、ストーマから垂れ流し状態になったわけで、いままでとは違う方法で処理をすることになったからだ。
 ということで、たとえば外出先でもし処理をするとなると、基本的には多目的トイレを利用することになる。
 といっても、いままでに外出先でストーマパウチの処理をしたことなんてないんだけどね。外出先といっても限られていたし、それは逗子の海だったり、仕事先だったり。まずは自宅できちんと処理をしてから出かければ大抵は問題ないし、仕事先でもビルの中にちゃんとした設備があるわけじゃないけど多目的トイレがあって、そこでなんとかなっていたわけだ。

 しかし、いつまでもそんな内弁慶状態で生活していられるわけでもなく、ときには思いも寄らないところへ出かける必要に迫られることもある。
 それがたまたま昨日だった。
 仕事の都合で新宿へいくことになっていたのだ。午前中は新宿のとあるビルでお仕事と相成った。
 このところ午前中にストーマパウチの処理を二度ほどしなければいけないサイクルになっている。どうも時間がきちんと決まっているわけではなくて、少しずつずれていくのでいつも午前中にというわけではないんだよね。
 このあたり、ごく普通に排泄できる人には解りにくいとは思う。いや、ぼくもオストメイトになって、しかもパウチの処理とか交換とか、そういったことを二ヶ月近く繰り返しているうちになんとなく悟ることができたぐらいだからね。

 新宿へ向かう車中でパウチを確認したところやはりそれなりに溜まっていたので、駅の多機能化粧室を利用することにした。
 これから旅行することもあるだろうし、いろいろな場所で多機能化粧室を利用することもあるだろうから、それならできる限りいろいろな場所のトイレを経験しておくのもいいだろうと思ったからだ。
 ということで JR 新宿駅の南口近くにある多機能化粧室を利用してみた。

 写真を見てもらうと判るけど、ドアには利用できる人のイラストが描かれている。この中に上半身のシルエットの右下に「+」のマークが入っているイラストがある。これがオストメイト用の設備があることの表示。通常のトイレの設備以外に、排泄物を流してもいい設備が整っているというわけだ。

 ドアの開閉はボタンでおこなう。中に入って「閉」のボタンを押すとロックがかかるようになっている。
 中に表示があったけど 30 分以上経過してもそのままだとロックが解除されるみたい。ぼくの場合はそこまで時間がかかるわけではないので実際にどうなるのかは試してないけど。まぁ、わざわざ試す必要もないしね。


 これがオストメイト用の設備。ちょっと低めの位置にあるけど、立ったままでストーマパウチの処理ができるようになっていて、排泄物をそのまま流すことができるようになっている。
 またホース付の蛇口があって、それで洗浄なんかもできるみたいだ。
 ぼくは処理をした後、パウチの洗浄はしないので今回は使わなかったけど、人によっては必要なのかもしれないね。
 こういう設備がないと便器の前でしゃがんで、というか、ぼくの場合は膝をついた状態でパウチの処理をすることにしているのでやはり助かる。
 室内もとても広いし、人に気兼ねすることなくストーマパウチの処理をできるというのはいいものだ。

 オストメイトになってからはいままでとは違う生活に慣れていく必要が出てきていて、それはそれでしかしオストメイトとして生きていくからには経験を積んでいかなければいけないことではある。
 それなら積極的にいろいろな経験を積んでいこうと思う。それがぼくの人生をすこしでも自由にしてくれるなら歓迎すべきことだろうだからだ。
 これからはいろいろな場所でも多機能化粧室があれば利用してみようと思う。
 利用したらそれは備忘録の意味も込めてこうして blog にアップしていくつもりだ。

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